福祉機能を持った診療センターに 住田
4月の無床化から、さまざまなところで、今後の在り方が検討されています。その最初のまとめが、大船渡保健所を中心とする懇談会で発表されていました。見出しでは、福祉機能も併せた住田診療センターに、となっていますが、記事からは充分伝わりません。
気仙圏域を考え、その中で大船渡病院を中心とした救急医療などを含めた方向が示されている感じです。
東海新報web版から(10月29日付け)
医師不足対策で4項目「提言」 福祉機能も併せた「住田診療センター」に
気仙地域医療懇談会が取りまとめ
医師不足の打開策を論じてきた「気仙保健医療圏地域医療に関する懇談会」(座長・鈴木宏俊大船渡保健所長、委員二十八人)の第三回懇談会が二十七日、大船渡市の県大船渡地区合同庁舎で開かれ、各委員からこれまで出た意見を「気仙における地域医療推進についての提言~住民参加による共生社会を目指して~」に取りまとめた。提言は四項目から成り課題解決に向けた具体的措置や今後取り組むべき地域医療の方向性が盛り込まれている。
懇談会は、勤務医等の不足、住田地域診療センターの休床化などの現状から各界各層をメンバーに六月発足。同日まとめた提言は、①医療機関の機能分化と連携推進(病期に応じた医療機関の機能分化、救急医療の充実と適正利用)②地域生活を支える支援の充実(支援体制強化、在宅医療充実、福祉サービス充実)③医療従事者等の確保と資質向上(医師確保対策推進、医療従事者等の離職防止、医療の質の確保等)④住民主体による活動の推進強化(共生社会の実現、疾病予防とセルフケア推進、医療に係わる普及啓発、住民活動の推進)の四項目。
主な内容は、病気に応じた医療機関の機能を分化し、診療所(開業医)間の患者紹介及び逆紹介、医療機器の共同利用、地域連携パスの導入や「かかりつけ医」を持つ世帯比率を高めるほか、県立大船渡病院の基幹病院としての役割と周産期、がん治療、救急医療、災害医療の機能を担っていることを住民に周知する。
初期救急医療は再診や比較的軽症の患者の診察など開業医を含めた地域の医療機関の役割を強化。二次救急医療は大船渡、高田の両県立病院で入院の必要な患者の治療を行い、三次救急医療は県救命救急センターのある大船渡病院が重症の救急患者への専門的医療の提供体制を一層強化する。
将来的に市町が連携強化し、夜間診療所の設置を含めた初期救急体制を検討する。時間外受診(コンビニ受診)の適正化や救急車の適切な利用を周知する。
住民への支援体制では、市町共同の患者輸送バスの運営、送迎サービスなど受診しやすい交通手段を確保し、医療と福祉の機能を併せ持った「住田地域診療センター」の実現を目指す。
医師確保では、「医師が住みたいまちづくり」を進め、地域ゆかりの医師の招へい事業・情報収集、地域の状況(暮らし、教育など)の情報を発信する。医師を育てるプロジェクトを行い若い世代に「医師になる」夢を抱くよう働きかける。
医療従事者の離職防止では、特に病院勤務医が当直勤務や救急対応で過重労働になっており交代制勤務の導入、医師の派遣システムの構築、退職医師などの積極的な活用、医師と住民との懇談会や相互に信頼し合う関係、医師の生きがいづくりに努める。
セルフケアの推進では「おくすり手帳」の活用、住民活動では医師や看護師等への感謝の気持ちを記した「ありがとうポスト」設置、医師などの地域イベント参加促進などで住民と触れ合う機会を設ける。提言書では住民、行政、医療など主体的に行うべき措置や方策を掲げている。
三回目の懇談会では、大船渡病院の八島良幸院長が救命救急センターに昨年搬送された約一万五千人(大船渡市九千二百人、陸前高田市三千三百人、住田町千人など)のうち入院が二割、八割が軽症であったとし、まず救急医療のあり方から変えていかなければならないことを強調した。各委員間で医療、市町の連携強化などが改めて話し合われた。
甘竹勝郎大船渡市長は「提言を実現すべく、気仙で一丸となって日本一の医療圏をつくりたい」と述べ、さらに災害時に備えドクターヘリ導入へ県の特段の配慮を求めた。中里長門陸前高田市長、多田欣一住田町長もそれぞれ発言した。
県保健福祉部の福島寛志副部長は「提言についてをまずは住民周知を図ることであり、県内九つの圏域の提言も整理分析し、着実に生かしていきたい」と述べた。
2009年10月29日付 1面
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